2012年1月5日木曜日

新・係活動

あけましておめでとうございます。

みなさんは,小学校の頃,どんな係をしていましたか? 私は不真面目な小学生だったので,係の仕事をすっぽかして外に遊びに行っていました。それでも必ずどこかの係に入って(入らされて?)いたことだけは覚えています。

以前,そもそも係活動ってなんのため?ということを考えて,係活動まっさかり!という記事を書きました。9月の記事ですが,6月ごろのおたよりに載せた文章です。それから半年が経ち,係活動のあり方について考え直す機会がありました。


★以下 平成23年12月16日学級だより「すきやき」より★


係活動については,6月ごろに一度ご紹介しました。そのときは,係(学級を楽しくする仕事)と当番(学級に必要な仕事)の違いや,「こうすればもっとみんなが楽しくなるにちがいな い」という工夫こそ係活動の真骨頂,ということを書きました。それから半年――。
活動が停滞してきた時期を見計らっては係を再編し,何度目かの新しい係活動を始めて一週間後のことです。ひとりの子どもがこんなことを言いにきました。

「係を決めたばっかりだけど,○○係に替えたらだめですか?」

「何かいやなことでもあった?」

「そうじゃないんだけど…,○○係なら□□もできそうだし…。」

何年か前の私なら「一度自分が決めた係なんだから,最後までがんばりなさい」と言っていたでしょう。確かに「自分の決めたことを最後までやり通す」ことは大切です。でもそれって,私の考える係活動の目標とは違うんじゃないかな,と思うようになりました。

私は「係活動では,みんなを楽しませたり,過ごしやすくしたりする工夫をしよう」と伝えてきました。子どもが「仲のいい友だちが○○係にいるから」とか「△△係に飽きたから」ではなく,「○○係にいけばもっと学級を楽しくできそうだ」と考えているのであれば,「それでも我慢してがんばりなさい」と言うよりも「○○係で思い切りやってごらん」と言う方が,よっぽど係活動が充実するのではないかと思うのです。

結局,その子には少しだけ待ってもらって,係活動のルールを大幅に変えました。

・ 誰でも,好きなときに係に入ったり抜けたりすることができる。

・ 誰でも,好きなときに新しい係をつくることができる。

円滑に進めるための細かいルールはいくつかありますが,大きな変更はこの2つです。いつでも係を替えられるように,自分のしている係活動をポスターではなくマグネットで掲示できるようにしました。

さてどうなるかな,と思いながらスタートしました。折しも今週末には「パーティー係」が主催したクリスマスパーティーがあります。いま最も旬なこの係には,8人が関わっています。クリスマスパーティーが終わった後にどうなるか,それも楽しみですね。

せっかくですので現在の係をご紹介します。名前だけ見ていると「なんじゃそりゃ」と思うものもありますね。詳しい活動は,子たちに尋ねてみてください。

・ あそび係
・ 人形げき係
・ たんじょう日係
・ 3D紙しばい係
・ キラキラ係
・ 音楽係
・ ものまね係
・ パーティー係
・ 理科係


★補足★


今さらなんですが,学習指導要領には何と書いてあるのか,ふと気になりました。
(イ)係活動
係活動は,学級の児童が学級内の仕事を分担処理するために,自分たちで話し合って係の組織をつくり,全員で幾つかの係に分かれて自主的に行う活動であり,児童の力で学級生活を豊かにすることをねらいとしている。したがって,設置する係の種類や数は,学年や学級によって異なるので,児童が十分に創意工夫して計画し活動できるよう適切に指導することが望まれる。
「学級内の仕事を分担処理するために……行う活動」というのが少し気になります。ただ「児童の力で学級生活を豊かにすることをねらいとしている」 ということなので,目標としているところはそう間違っていないようです。ホッとしました。

もう少し読んでいくと,「発達の段階に即した指導のめやす」ということで指導の参考例が載っていたので,これも引用しておきます。( )は原文の脱字を補ったものです。
<中学年の指導> 
低学年までの係活動の経験を生かして,創意工夫を加えて活動に取り組めるようにする。また,低学年の係活動には,当番的な活動内容が残っていることもあ(る)ことから,中学年において,それらを整理統合して,児童の創意工夫が生かせるような係活動として組織できるよう配慮する。また,集団の意識も強まり,継続的に仕事を進めることができるようになるので,協力して,計画的に活動に取り組めるようにすることが大切である。さらに,それぞれの係がその活動を独自に進めるだけではなく,活動の計画や悩みなどを学級会の議題とし,お互いの意見や希望を聞くようにして,係活動の改善に取り組めるようにするなどして,協力し合って楽しい学級生活をつくるための係活動として取り組むことができるように適切な指導をすることが大切である。
なお,係活動を活発にするためには,係活動の連絡や発表の機会を朝の会や帰りの会など多様に設けることが効果的である。
改めて読むと,中学年においては「計画的に取り組むこと」や「係ごとが互いに協力し合うこと」なども指導していく必要があるようです。まだまだ先は長いですね。
最後の一文については少し書きたいこともあるのですが,愚痴になってしまいそうなのでここではやめておきます(笑)。





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