「道徳の時間」と聞いて何を思い浮かべますか。「人の心を傷つけることはやめよう」とか「人の役に立つことを進んでしよう」とか,そんな「道徳っぽいこと」を言っとけば先生は満足するんでしょ? ひねくれた子どもだった私は,そんなことを考えていました。
かつての自分に言い聞かせるつもりで,「道徳の時間」ってこんなことをしていますよ,というおたよりを書きました。記事タイトルは『「勇気をもつ」ということ ~道徳の時間より~』です。
「みんなは,どんなときに勇気を出しますか」
この日の道徳は,そんな質問から始まりました。
かつての自分に言い聞かせるつもりで,「道徳の時間」ってこんなことをしていますよ,というおたよりを書きました。記事タイトルは『「勇気をもつ」ということ ~道徳の時間より~』です。
★以下 平成23年10月21日学級だより「すきやき」より★
「みんなは,どんなときに勇気を出しますか」
この日の道徳は,そんな質問から始まりました。
「人の前で話すとき」
「何かの本番のとき」
「年上の人に言い返すとき」
子どもたちは,いろいろな場面で勇気を出しているようです。その後,「らくがき」という物語を題材に話し合いました。「らくがき」は,友だちに「お前もやれよ」と言われて壁に落書きをしてしまった主人公の健次くんが,後悔して謝りに行く話です。詳しい内容は子たちに聞いていただくとして,ここでは話し合いの後に書いた感想の一部をご紹介します。
- あやまるときに勇気がいらないとおもっていたけど,いるんだなとおもいました。
- わるいことをしたら,すなおにあやまったらすっきりする。
- 人にひどい事をしてしまったなーとか,あやまる時やなかなおりする時に,勇気がいると思います。これからわたしも勇気をつけたいと思いました。
- ぼくがけんじくんだったら,落書きする事を勇気を持ってことわったりにげたり,もし落書きしちゃったときにはすぐにあやまります。
- 「みんなにはっぴょうする時」「友だちになりたい人に話しかける時」のほかにも,「あやまる時」「ことわる時」にも勇気がいあると思いました。
「勇気をもつ」とか「勇気を出す」というとき,私たちは何か難しいことにチャレンジする場面を考えます。家の人や先生に「やってごらん」と言われたことや,行事などで「やらなくてはいけない」こと。もちろんそれらも「難しいこと」です。しかし本当に難しいのは,「らくがき」に登場する主人公の健次くんのように,自らの失敗や過ちを認めることではないかと思うのです。
自分の失敗や過ちを認めるということは,「ついやってしまった」「断れなかった」「言うことを聞かないと怖そうだった」という「自分の弱さ」と向き合うことでもあります。とても苦しくて恥ずかしい瞬間です。
しかし,その「弱さ」とは別に「このままではいけない」という正義感も必ずあります。勇気とは,自分の中にある正義感で「弱い自分」に打ち勝つ力のことだと思うのです。
「自分の過ちを素直に謝る」「やってはいけないと思うことは断る」「間違っていることは『間違っている』と言う」。そんな「当たり前の正義」を実行できない「弱さ」もあることを知り,それに打ち勝つ勇気をぜひ身に付けてほしいと思います。
ここで伝えたかったことは,
しかし,その「弱さ」とは別に「このままではいけない」という正義感も必ずあります。勇気とは,自分の中にある正義感で「弱い自分」に打ち勝つ力のことだと思うのです。
「自分の過ちを素直に謝る」「やってはいけないと思うことは断る」「間違っていることは『間違っている』と言う」。そんな「当たり前の正義」を実行できない「弱さ」もあることを知り,それに打ち勝つ勇気をぜひ身に付けてほしいと思います。
★補足★
ここで伝えたかったことは,
- 「勇気をもつ」「勇気を出す」のは,何か難しいことにチャレンジするときである。
- 「何か難しいこと」の一つが,自分の失敗を認めたり,人の過ちを正したりすることである。
- なぜなら人間には,自分の失敗を素直に認められない(誰かのせいにしたり,体調や出来心のせいにしたりする)「弱さ」や,人の過ちに抗えない(言うと角が立つ,逆らったら怖いという)「弱さ」があるからである。
- 自らのそんな「弱さ」を知ることで,それに向き合い,打ち勝とうとする勇気をもってほしい。
- 逆に言えば,自分も含めたあらゆる人に,そういう「弱さ」があることを知ってほしい。
ということです。子どもたちに伝えたいことを噛み砕いて言えば,
- 高いところから飛び降りるような,誰もできないことに挑戦することだけが,「勇気がある」わけではないよ。
- 自分の間違いを認めたり,仲の良い友だちの過ちを指摘したり,声の大きい(発言力のある)人の言葉に流されないでいることって,実はとても難しい。
- 難しいのは当たり前。だって誰もがもっている「弱さ」なんだから。
- そんな「弱さ」に負けない勇気をもってほしい。
こんなところでしょうか。箇条書きにした方がスッキリするものですね。それが文章でもうまく伝えられればいいのですか…。
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